努力は白か黒じゃない。“グラデーション”なんです

「絶対に受かる」という自信があったわけではない。それでも網野さんは、「やるしかない」という覚悟を持ち続け、一歩ずつ努力を積み重ねた。高校3年の春に代官山MEDICALへ入塾。当初は現役合格を現実的に考えられなかったという。しかし、講師や仲間、そして姉に支えられながら最後まで努力を続け、東京女子医科大学現役合格を掴み取った。

「できる」ではなく、「負けたくない」という覚悟だった

医学部受験に挑む中で、網野さんは一度も「もう大丈夫」と思ったことはなかった。

「これだけ勉強したから受かる、というより、まだやらなきゃいけないという気持ちでした。」

その姿勢の根底には、姉・誠子さん(日本医科大学進学)の存在があった。

「どれだけできても、天狗にならないこと。」

姉から何度も掛けられたその言葉を胸に、最後まで気を緩めることなく努力を続けた。

「ここで決める」と覚悟した東京女子医科大学入試

東京女子医科大学の入試は、網野さんにとって特別な意味を持つ試験だった。

連日受験が続く中、「どこも受かっていないかもしれない」という不安を抱えていたが、講師から「女子医が一番可能性がある」と声を掛けられた。

「ここで絶対に決める。」

そう覚悟して試験に臨み、不思議なほど落ち着いて問題を解くことができたという。

「過去問を解いていた時と同じ感覚で解けました。」

積み重ねてきた努力が、自信となって本番で力を発揮させてくれた。

現役は厳しいと思っていた自分を変えてくれた

高校2年生まではスポーツに打ち込み、受験勉強はほとんどしていなかった。

入塾直後のクラス分けテストでは思うような結果が出ず、「自分も浪人するかもしれない」と感じていたという。それでも講師は「絶対に現役で行こう」と声を掛け続けてくれた。

 

さらに姉からも「先生にどんどん頼りなさい」と背中を押され、分からないことは積極的に質問するようになった。その積み重ねが、少しずつ学力を押し上げていった。

泣いても、手だけは止めなかった

受験生活で最も苦しかったのは夏期講習だった。数学へ誰よりも時間をかけても結果が出ず、仲の良かった友人たちが上位クラスへ上がっていく姿を見て、何度も悔し涙を流した。

「毎日のように泣いていました。」

そんな時、仲間は一緒にアイスを食べながら話を聞いてくれた。さらに講師から掛けられた

「手を止めるな。」

という言葉が、再び前を向くきっかけになった。

「泣いていても変わらない。やるしかないと思いました。」

努力を止めなかったことが、最後の成長につながった。

推薦不合格を乗り越え、一般入試で証明した

推薦入試へ向けて全力で準備したものの、結果は不合格。

「浪人かもしれない。」

そう思った瞬間もあった。しかし、周囲の仲間は誰一人諦めていなかった。

「みんなで一般で受かろう。」

その言葉に背中を押され、「推薦で駄目でも一般で合格できることを証明したい」と気持ちを切り替えた。受験を振り返り、網野さんはこう語る。

「努力は白か黒じゃなくて、グラデーションなんです。」

少しずつでも積み重ねた努力は決して無駄にならない。そして、一人で抱え込まず仲間や講師を頼ることも、医学部受験では大切な力になる。負けたくないという気持ちを原動力に、仲間と支え合いながら努力を続けた一年。その積み重ねが、東京女子医科大学現役合格という結果へとつながった。